高性能住宅や快適な居住環境を考える上で重要な要素となります。
それが「気密と窓」の関係です。
気密とは、簡単にいうと「室内に空気を留める」力です。
一般的な住宅では、外部と内部の冷気暖気の出入りが一番多いのは窓からです。
つまり、快適な空気を家の中に留め安定した心地よさを得るには、窓の気密をしっかりと対策する必要があります。
1、窓の気密性
窓は建物の外部と内部を結ぶ要所であり、気密性の確保に大きく関わります。窓自体の気密性が低い場合、外部からの風や気温の影響を受けやすく、室温や湿度が不安定になります。特に古い窓やシーリング材が劣化した窓では気密性を大きく損なってしまうことなります。
2、窓の断熱性が低いと光熱費にも影響
窓の断熱性も気密性と関連があります。気密性が損なわれると室内の熱が外部に逃げやすく、冷暖房の効率が悪化します。一方、断熱性の高い窓は外部からの熱の侵入を抑え、室内の温度を安定させます。
快適な住環境に加え、光熱費という経済的なデメリットにもつながります。
3、窓の気密性向上の方法
窓の気密性を向上させるためには、以下の方法があります。
適切な窓枠と窓ガラスの選定:
断熱性の高い窓材を選ぶ。新築にも使われている窓材で窓断熱のリフォームというものがあります。
遮熱フィルムやカーテンの利用:
窓に遮熱フィルムや断熱カーテンを設置することで、外部からの熱の侵入を制御できます。
シーリング材の交換:
窓枠やガラスと壁の接合部にシーリング材を新たに施工することで、古くなった窓の気密性を改善できます。
4、窓の配置とサイズ
窓の配置とサイズも気密性に影響を与えます。新築時には、最適な窓の配置により、風通しや自然光を取り入れるようなパッシブデザインという考え方で調整することもできますが、過剰な窓の大きさや配置は気密性を損なうことがあります。建物の設計段階から窓の配置とサイズを検討しバランスを取ることが大切となるため、建築士がいる工務店に相談することをおすすめしております。
5、気密性と快適性
窓の気密性向上は、室内の快適性に直結します。
外部からの風や気温変化が少ない室内は、快適な居住環境を維持しエネルギー効率を向上させます。
逆に、気密性が低い窓は快適性に影響を及ぼしエネルギー浪費を招くことがあります。
このように、窓の気密性と断熱性は高性能住宅や快適な住環境の確保において重要な要素であり、建物全体の気密性を向上させるためには窓の設計に細心の注意が必要です。窓材の選定や改善により、大きくエネルギー効率の向上や快適性の向上が期待できるため、新築時やリフォーム時にも建物全体の気密性を確保するために窓の総合的な設計・施工を検討することが重要です。